オオイタサンショウウオは、大分県が主な生息地となっているので、この名前が付けられました。成体の体長は、10から18cmと小型で、大野川や大分川の中・下流域に多く棲んでいます。成体は、山間の林、やぶなどにいて、ミミズ、落ち葉の下の虫などを食べます。12月中旬から翌年の4月頃、やぶや林の近くにある水田・池・道路の側溝の水たまりなどに集まって、バナナを巻いたような卵塊(袋に入った卵のかたまり)を、水草や落ち葉などに生みつけます。
分布している地域が限定されていることや九州とは海を隔てた高知県にも分布していることなどから、オオイタサンショウウオの調査を通じて、地史と動物の分布との関係を探ることができると考えられています。近年、土地開発や休耕田の増加などによって、消滅する生息地が多くなっており、“佐伯城山のオオイタサンショウウオ”は大分県天然記念物に、“オオイタサンショウウオ及び生息地”は大分市天然記念物に指定されるなど、その保護に努めています。